洗心流の特徴

●洗心流には「型」がありません

現在、日本には、数えきれない程の生け花の流儀があります。
その多くは、各流儀に代々伝わる「型」があり、基本の部分では、その型に添うように、
枝や花を生け、場合によっては、針金やクサビ等を用いて、角度を作る稽古も致します。

洗心流には、「型」がありません。

又、金属や塗料を使った創作も致しません。
「型」がないからといって、斬新なモダンアートは致しません。
あくまでも、洗心流のお手本は、自然界です。

●「感じる力」を養う

基本は、一本の枝や花の持つ微妙な特徴・表情を感じ取り、
それらが、自然界の中で、どのように咲いていたのか、
そして、それが私達の目の前に来てくれた時に、
どのような角度が、最も美しい表情を見せるのかを感じとることです。

私達日本人の心の中には、四季の自然の美しさが入っています。

それを道標に、感じる力を養い、一本一本花と対話しながら活けて行くと、
花たちが、自然な姿で咲いている生け花の世界へと導いてくれます。

●花の有り様

洗心流では、水盤に剣山を用いて活ける“盛り花”と、
壷や花瓶に活ける“投げ入れ”の2種類が基本になりますが、
様々な場面に対応すべく、テーブルの花等の小さなものから、
舞台等の大きな花も活けております。

又、他分野に携わる方々とのお出会いを頂き、様々なコラボレーションを行って参りました。
「住空間と花」、「器と花」、「調度品と花」、「書と花」、「着物と花」、「*落語と花」等、
これからも色々な企画を考えておりますが、
対象となるものがより美しく引き立つように、
傍らに添えさせて頂く「添え花」として続けて参りました。

花は、花としてのみ存在するに留まらず、
花と物、物と人、人と人とを結びつける、大切な鎹(かすがい)になります。

*落語と花のコラボレーションとして、古今亭駿菊と共に、”花蕊(はなしべ)の会”を主催